【LCKまるわかり解説】プレイオフR2 T1vsHLE【日本語動画リンク付き】

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「LCKまるわかり解説」は世界最高峰のプレイの数々を、日本語でもっとも詳しく解説する記事です。日本語動画のリンクも添付しているので、これを機にLCKに対して興味を持っていただけると幸いです。

概要

プレイオフ予告

進行方法

進出チーム


プレイオフR2M2 T1 vs HLE

対戦予告

レギュラーシーズン対戦成績:マッチ 1勝 1敗 / セット 3勝 2敗 T1 優勢 (R1: T1 2:0 勝利 / R2: HLE 2:1 勝利)

T1 – 2位フィニッシュにも関わらず、レギュラーシーズンの終盤に訪れたボトムバリューメタと全レーンの波から不安を感じる出来だ。そ直近で敗北したHLEと対戦するが、変わるメタにうまく適応し、これまでの圧倒的なプレイオフの記憶を思い起こさなければならない。

HLE – レギュラーシーズン終盤でのDoranのレーン戦の下振れは懸念点だ。幸いなことに、他の選手たちの調子は良く、バンピックの方向性とボトムメタもうまく合っているのは好材料だ。 レギュラーシーズンを15勝3敗で終えた二つのチームの対決。マッチ対戦成績もそれぞれ1勝1敗で、フィジカルも同等であるため、接戦になると予想される。

R1のKT vs DKの次に、お互いの実力が等しいと評価されているマッチアップだ。現在の海外のオッズは約1.4~1.5 : 2.6~2.7程度でT1が優勢だが、レギュラーシーズン最後の試合がHLEの勝利で終わったため、一概には難しいと言える。どちらも高いフィジカルを持ったチームだが、トップの下振れが最近頻繁になってきたという共通点も、この二つの優劣をさらに予測しにくくしている。それでもT1は2年以上同じメンバーであり、プレイオフ・ビッグゲームでは依然として強い面を持っている。DDoS攻撃の影響でストリーミングとYouTubeの活動を停止する強い意志も持ち合わせているため、とりあえずはT1の優勢が見込まれる。

余談だが、LCKプレイオフがダブルエリミネーショントーナメントに変わって以来、T1と対戦するプレイオフ2ラウンドの試合は必ず5セットを行っている。果たして今回もこのジンクスが守られるかは、少し注目されているポイントだ。また、T1のレジェンドである前プロゲーマーのBoxeR、そしてT1アカデミーのSmashとPovyが観戦に来た。

キャスター陣勝敗予想

出場選手

GAME1

韓国語放送

UGと観戦シリーズ

T1は、ボトム1ティアの組み合わせであるセナとノーチラスを明け渡し、Fakerの必勝カードであるコーキとGumayushi-Keriaデュオのハイパーキャリー・ジンクス-スレッシュの組み合わせで対応した。また、話題のピックであるレクサイも譲り、レクサイに対して苦戦していたTFをピックした。

レーン戦の段階では、Zeusがレーン戦をリードしレクサイを封じ込めた。ジャングルでOnerがPeanutと対峙しても、ZeusがプレッシャーをかけることでT1がサイドを握る構図が続いた。しかし、HLEもDoran・Peanut、Peanutが随所でキャッチを決め、ゲームを引き締めていった。ただし、そOnerが2つのドラゴンをスティール。Keriaのランタンが味方を救い、HLEのスノーボールにブレーキがかかった。その後のドラゴンの戦闘で、HLEがアグロピンポンの妙でT1を抑え込むかと思われたが、撤退路を遮断したFakerのパッケージとZeusにより、HLEの陣形が揺らぎ、Keriaが4連続でQを当ててT1がファイトを制した。

Keriaの神がかったフックが続き、T1有利で試合は進んだ。育ったZeusがサイドの主導権を握り、HLEはやむを得ずバロンを狙うが、エキサイトしたGumayusiを前に逃げおおせるしかなかった。その後、HLEの2回目のバロントライででも、変化はなくT1が再び戦闘で勝利するように見えたが、ノーチラスの爆雷に合わせてHLEのフロントラインがフラッシュを使ってJinxを一気に狙う。ランタンで逃げようとするも、Doranがジンクスに事前に打ち込んでおいたヴォイドラッシュでGumayusiの息の根を止めた。同時に逃げていたT1のプレイヤーたちもZekaのSuperTossで片付けられた。このファイトで、HLEはバロンバフと4キルを手に入れ、差を徐々に縮めていった。

その後のファイトでもJinxに爆雷からのコンボを決めて、HLEがMIDのタワーをすべて壊すまでに至った。しかし、欲張りすぎた結果、復活したT1メンバーに捕まってしまうHLE。欲深い動きの報復として、T1はオーシャンソウルとバロンバフを獲得した。これで逆転するかと思われたが、全てを手に入れたT1に対して、HLEは自分たちがバロンバフを持っている かのようにそのままミッドに押し込み、フロントラインからセクサスまで溶かし切った。

T1の1セットの組み合わせはバリュー構成に近かったが、構成へ理解不足と焦りから、数回のファイトでこれまで積み上げてきた利益を全部奪われた。レルにエンゲージとタンクのすべての役割を担わせるには少々荷が重く、後半のジンクスはただ爆雷で空中に浮かぶだけのチャンピオンに変わってしまった。確かにコーキのポークとTFでのマクロゲームでスノーボールが可能だったT1だが、まだ全盛期に至っていないディーラー陣を過信して無理に正面からのファイトを挑んだ結果、HLEの重厚なフロントラインを突破できず、全ての作戦が瓦解してしまった。

HLEは良いスタートを切ることができた。ファイトにおいて必須であるジンクスのキャッチを完璧に遂行し、Game1を勝利で終えた。レーン戦で苦戦したものの、難しい集団戦におけるレクサイでの活躍を提供したDoran、コーキに対してしっかりと耐え、連続してシュリーマシャッフルを成功させたZekaなど、上位陣に負けるHLEの姿を完全に捨てることができた試合だった。


GAME2

韓国語放送

UGと観戦シリーズ

T1はレクサイをバンし、セナを奪い、トリスターナとコーキを再度ピックし、リーシンも追加でピックすることで再びゲームの主導権とバリューの両方を目指す構成を作った。しかし、ロームしたDelightによってOnerがファーストブラッドを献上。不安なスタートを迎えたものの、HLEのトップダイブが失敗に終わり、何とか挽回。しかし、一つ目のドラゴンファイトでオーナーがスティールをしたにもかかわらず、ゼリに2キルを献上し、構成の意図が崩れ始めた。トップ4:3ダイブでは逆にディライトの鋭い錨投げによってトリスターナが敵のタワーの攻撃を受けて爆死し、HLEが逆に序盤をリードした。

大きくリードしていたHLEだったが、Zekaの奇妙なアルティメットの使用により2回のファイト負けを喫し、その間にT1はバロンバフとドラゴンスタックを1つ獲得、グローバルゴールドを引き分けられてしまう。しかし、Zeriの成長と硬すぎるフロントラインの2点で、正面のチーム戦は依然としてHLE有利であった。これらを無視したT1は、ファイトごとにゼリに破壊され、アジールやジャックスを倒してもゼリ1人でチームファイトを壊す状況に陥り、そうしてT1は滅亡した。

T1は選手たちの合わせがうまくいかず、やりすぎとも言えるセナ-サイオンのボトムコンビはゼリの前で悲惨に崩れた。構成でタンクチャンピオンはサイオンだけで、ゼリを先頭にしたジャックス-セジュアニの堅固なフロントに対抗するためには、必然的にサイオンの成長が優先された。結局、育たなければ、というプレッシャーを全身で感じていたサイオンは、ボトムのウェーブを食べるためにファイトに参加できない時間が多くなってしまう。HLEはこれを見事に突いて、ノーチラスを先頭にしたイニシエーションを狙い続けた。何度かウルトを失敗したように見えたZekaのアジールも、ゼリをアシストをつけることで静かに結果残し、後には無視できないほどに成長した。結局、前のセット活躍したZekaのアジールを再びオープンにした代償だったとも言える。

T1では、前に出過ぎて最初にやられるFaker、Delightの目の前でワープしてすぐに捕まり絶命したゼウス、これを救おうとしてタワーに突撃したが逆に死んでしまったGumayusiなど、トロールと判断されかねない場面も多く、ストレート負けの可能性も高まった。

HLEは、チームが一時的に揺れてもノーデスキャリーを果たしたViperを含め、T1のと圧力をうまく流し、チーム戦の優れた集中力を見せた。特にこの試合では、マップを広く使ったマクロを披露し、堅固でありながらも状況に合わせて賢く対応する、過去の2023シーズンの問題点を完全に解決した姿を再び見せることができた。

余談として、このセットの結果、Gumayusiのセナはキャリア初の敗北を記録し、2022 MSIから続いていた17連勝が終了。Fakerのコーキは22連勝が途切れた直後にすぐに2連敗を記録した。


GAME3

韓国語放送

UGと観戦シリーズ

T1は、常勝ピックであったコーキとセナが選べない状況で、どういった解決策を用意するか注目された。結局T1はバリューピックではなく、カリスタを選び、サポートのランブル+トップのレクサイでWスノーボールを目指した。これに対して、HLEはエイトロックスとノーチラスをピックした。

T1は3年間の勝利の方程式に従って、Keriaの圧倒的なフィジカルからHLEのボトムとジャングルを爆破していた。しかし、ZekaのロームによってHLEのボトムはある程度耐えることに成功し、そのまま2体目のドレイクタイミングでアーリのキャッチを通し切り流れは少しずつ変わり始める。続くチーム戦でHLEが集中力を見せ4:1の交換で大勝し、両者のゴールドは逆転。T1が初めに得た利益は消し飛び、野望に満ちたカリスタ+ランブルは中盤を超えられずに腐ってしまい、仲良く3デスをする大惨事が発生した。そして、2回目のドラゴンチーム戦でZeusが到着する前に焦ってチーム戦を起こしたT1をHLEがしっかりと咎め、再び4:1の交換でHLEが大勝。T1はレクサイの全盛期のタイミングを無駄にし、同時にバンピックの意味を失った。

焦ったT1は、最後の希望であるキャッチを試みるも、HLEはそれも予測。素早い合流とアグロピンポンを見せつけ、差はさらに広がっていった。T1が致命傷を与えられない間に、HLEは最後のバロンバフを獲得し、撤退するT1を一人一人捕食し、ネクサスを壊した。

HLEは、過小評価されていたDoranがエイトロックスでZeusのレクサイを抑えきり、チームを支えた。他の選手たちも素晴らしい活躍をし、3:0の完勝を引き出した。

T1は、最高の調子を見せていたKeriaにすべてを任せた。Keriaはその期待に応えて初期リードを続けたが、HLEは最善の対処をし、差は広がり切らなかった。そして、チームファイトではT1の全選手がよくない判断をし、壊れた時計のように負けを選び続けた。2回のファイトを勝っただけで、一方的にやられる構図を結局変えることはできなかった。


総評

HLEの勝利予想もかなりあったが、これほど圧倒的だとは誰も予想していなかった。前日のGENG対DKの試合は、GENGの圧勝が予想されていたにもかかわらず5セットまでの接戦が繰り広げられたが、この試合では、事前の予想がひっくり返されるようにHLEが圧勝した。

現在、プレイオフ2ラウンドでは、4チームの中で客観的に最も良い調子を見せていると言えるほど、HLEの破壊列車の勢いがいい。バンピックでも非常に鋭かった。オリアナとアッシュを3セット連続でバンし、ミッドのバリューとボトムの主導権を制限。タムケンチも1、2セットでバンし、セナとジンクスをピックできないように制約した。3セット目ではすでにランブルが出ていたが、スワップ予防でレナータをバンし、自分たち有利の展開を作った。特に、ROX時代にもできなかったチーム史上初のベストオブシリーズT1戦の勝利を引き出し、それも3:0の完勝を収め、GENGに続いてT1を3:0で倒した2番目のチームという嬉しい称号も得た。

Doranは、レギュラーシーズンでは不調を連発していたが、ベストオブシリーズの勝負強さは健在。この試合ではむしろ高得点を連発させた。Peanutは常にバンの標的になりながらも、全く詰まることがなかった。Zekaは唯一、アジールでコーキを喰らうミッドレーナーの名声を手に入れ、タリヤでローミングから勝負を起こす積極的な姿を見せた。Viperは、試合が競り合っているときでも持ちこたえる狡猾さと、ゼリで信じられないほどのハードキャリー力で押し倒すなど、全選手がしっかりと刃を研いでいた。Delightはこの試合のMVPであり、圧倒的なPOG投票数でもわかるように、3連続でノーチラスを取り、シリーズ全体でT1の心臓部を刺す鋭いイニシエーションでチームを勝利に導いた。

一方、T1は、近年まれにみる最悪の試合を行い、まさに非常事態が発生した。チームのレジェンドが観戦する前で、T1の暗黒期が思い出されるほど、5人全員が良くない試合を見せ、敗者グループに落ち、一言で言えば大恥をかいた。さらに深刻な点は、FakerのコーキやGumayusiのセナなど、連勝を続けていたカードをすべて取ったにもかかわらず、すべて壊れてたこと。1セット目では良かったバンピックも、完全に混乱してしまった。DDoS攻撃により、練習や戦略が不足している可能性は確かにある。しかし、ノーチラスのフックを磁石の様に吸い込み、チームでを無理に前に出て敵に水をかけてから爆発する姿は、明らかに個人のパフォーマンスが深刻であることを示しており、言い訳するのは難しい。選手間の合わせが難航する場面が何度も露出するなど、チームワークも修正が必要だ。何よりもHLEに0:3で大敗したことは、HLEより明らかに一歩劣ることを証明しただけである。GENGに敗れたにもかかわらず、非常に鋭い試合を見せて希望の火を燃やすDKを次の対戦相手にすることで、前途が非常に暗くなった。

一方、前日に続いてサポートのランブルが再登場したことについて。レーン戦の段階では破壊的な火力を見せたが、結局レーナーではないため、チームファイトの段階では力が急激に落ちる姿を見せた。カリスタとセットで登場したにもかかわらず、イコライザーミサイルの後、スキルサイクルをきちんと回せずに死んでいるシーンもあった。LCKで名前を上げているサポートたちも、Lifeが見せていたLPLの熱い風を安定して模倣することはできていない。ここから、サポートのピックで極端に主導権を得ようとする必要はない、という議論も生んだ。もちろん、ボトムレーン戦の主導権自体は、プロや専門家も口を揃えて非常に重要だと強調するが、それだけに全力を注いだ組み合わせは、主導権で利益を得られなかったり、逆に主導権を奪われたときに後がないという致命的な問題がある。T1もボトムの主導権を最重要視するチームだとはいえ、それだけでゲームを勝てなかった。

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